肥満症治療ガイドラインとオルリスタットの作用機序

肥満症は、日本国内では病気と考える人々が少なかったのですが、現在では国内の肥満症患者が2,000万人を超え、糖尿病や高血圧症などの肥満症関連疾患に加え、ガンと肥満症の関連性が世界的にクローズアップされている事もあり、欧米諸国と同様に日本の医療機関でも肥満症治療ガイドラインがつくられています。
肥満症治療ガイドラインは、人の肥満度を表すボディマスインデックスと呼ばれる体格指数BMIが25以上であり、内臓脂肪面積が100cm2以上や耐糖能障害や脂質異常症、 高血圧、高尿酸血症、痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、脂肪肝、睡眠時 無呼吸症候群・肥満低換気症候群、整形外科的疾患、肥満関連腎臓病等の11の肥満関連疾患を発症しているケースを肥満症治療ガイドラインでは肥満症としています。
また、肥満症治療ガイドラインでは、BMI18.5以下を低体重、BMI18.5~25を正常体重、BMI25~35を肥満1度及び2度、BMI35~を数値により肥満3度及び4度に分類し高度肥満と呼び対処しています。
肥満症治療には、オルリスタットやセチリスタットなどの成分を含む医薬品が処方されています。
オルリスタットは、胃や膵臓から分泌される消化液に存在する消化酵素リパーゼのホスホセリンと結合を形成する事で消化管内でトリグリセリドが吸収可能な脂肪酸やモノグリセリドへの分解される事を阻害し、トリグリセリドの吸収率を約30%減少させます。
オルリスタットは、腎臓に2%以下蓄積される事が確認されていますが、3日~5日で糞便や尿として完全に体外に排出される事から安全な肥満症治療とされています。
しかし、オルリスタットは、吸収を阻害された脂質とビタミンAやD、E、K、βカロテンなどの脂溶性ビタミンを体外に排出してしまう為に、脂溶性ビタミンが欠乏するケースがあるのでオルリスタット服用時にはマルチビタミンなどのサプリメントの併用が必要です。